英語を学ぶための留学先として、近年、フィリピンの人気が大変高まっています。
「なぜ、フィリピン留学で英語学習なのか?」疑問に思う方は多いのではないでしょうか。そもそもフィリピンでは、タガログ語を基礎とするフィリピン語がメインの母国語です。
しかし、過去にアメリカの植民地であった時代があったり、現在のフィリピンでは小学校から高校まで一部の科目を英語で教える「二言語教育」のおかげで、タガログ語以外に英語も公用語になっています。
そのためフィリピンは、世界で第6番目に英語人口が多い国であり、国民の7~8割が英語を話せると言われています。
そんなフィリピンだからこそ、英語留学が人気の理由となっております。
そこで今回の記事は、フィリピン留学の効果を最大にする3つのコツをご紹介します!
Contents
フィリピン留学の効果は?
日常生活でも英語を使う機会があり、優れた英語教育の実績があるため、フィリピンは英語を学ぶ留学先に適しているのです。
では、実際にフィリピン留学をした人たちは、その効果をどう感じているのでしょうか?
詳しくご紹介していきます。
英語力は上がる?
フィリピン留学では、マンツーマンレッスンを中心に1日6時間~8時間の英語学習をします。
フィリピンに留学した多くの人は、
「英語を使うことに抵抗がなくなった」
「まったく話せなかったのが、英語である程度のコミュニケーションができるようになった」
「TOEICの点数が上がった」
など、一定の効果を感じています。
もちろん、留学前の英語レベルや、英語学習への真剣度、留学期間中に授業以外の時間にどれだけ勉強していたか…などによっても、上達の度合いに差が出ることは否めません。
しかしながら1日の英会話量は他の国や日本での勉強と比べて段違いです。
フィリピンの語学学校に2ヵ月以上留学し、毎日ひたすら英語に触れていれば、どんな人でもある程度の英語力アップは期待できるでしょう。
フィリピンだからこその効果も
極端に言ってしまえば、フィリピンに留学しなくても、日本で同じだけの時間勉強をすれば同じレベルに到達できるかもしれません。
しかし、フィリピンに留学したからこそ得られたものがあったという意見も多く見受けられます。
まず、独学や英会話スクールとは異なるのは、フィリピン人ティーチャーの存在です。
フィリピン人は明るく優しい性格の人が多く、講師達は英語初心者の方にも分かりやすく根気強く指導してくれます。
マンツーマン授業では科目ごとに毎日同じ先生から教わることで徐々に信頼関係を築くことができ、「英語を上達させるためにする会話」以上の、心の通い合った本物のコミュニケーションが可能です。
それに加えて、留学先の語学学校で同じ目的を持った友人と勉強したり、生活を共にする経験は、日本にいてはできないことです。
また、短期間でも海外で生活して普段とは違う環境に身を置いたり、発展途上にあるフィリピンを実際に訪れることで「世界の中の日本」「日本以外の世界」という新しい視点を持つことができます。フィリピンは数々の美しいビーチがある観光立国でもあります。レッスンのない休日に美しい景色を見ることも大事な思い出になるでしょう。
このような点からも、まとまった時間をとって英語を勉強したいと考えている人にとって、フィリピン留学は有効な手段であると言えそうです。
フィリピン留学の効果や人気が高い理由
では、なぜフィリピン留学には一定の効果があり、人気も高いのでしょうか。
英語を話せる人口が多いことは前述しましたが、それ以外にも留学先として選ばれる理由・効果の高い理由がいくつかあります。
費用が安い
フィリピンは日本から距離が近く、物価も安いため、欧米諸国への留学に比べて渡航費用や生活費、授業料などが安いことが人気の理由となっています。
費用は、1ヶ月の留学で25〜30万円(初期費用が含まれるので、期間が長くなるほど割安になります)が目安と言われています。
そのため、費用的にも長期間の英語留学が可能となっております。
マンツーマン授業が多い
フィリピン留学の最大の強みは、手頃な価格でマンツーマン授業がうけられること。
日本人の留学生の多くは英語レベルが入門~初級ですが、そんな方にこそ効果を発揮するのがマンツーマンでの英語レッスンです。
日本では、マンツーマン授業はかなり割高です。
英会話スクールでマンツーマン授業をリクエストすると、グループ授業の3倍程度の費用をとられるのが一般的です。
フィリピン留学の人気の大きな理由はこのマンツーマン授業にあり、1日8コマのうち、6コマほどがマンツーマン授業であることも珍しくありません。
とにかく沢山アウトプットしてスピーディーに上達したい方、グループ授業だと他の生徒様を気にしてストレスを感じる方、ご自分にあったレベルと内容でじっくり勉強したいという方にはマンツーマンがぴったりです!
手頃な費用でマンツーマン授業が豊富に受講できるフィリピン留学を、ぜひおすすめいたします。
馴染みやすい国民性
フィリピンの人はフレンドリーでとても馴染みやすいと言われています。
留学先での人間関係がよければ、より一層英語を話したりコミュニケーションをとる機会が増えるので、英語が上達しやすくなります。
また、フィリピンの人にとって英語は母国語ではないため、英語を勉強する人の気持ちもよく理解しており、教え方がうまいとも言われています。
こういったことから、フィリピン留学は効果が高く、人気があるのです。
フィリピン留学の授業内容は?
フィリピン留学の代表的なコースは?
では、英語上達に効果的と言われているフィリピン留学では、どのような授業をするのでしょうか。
まずは代表的なコースを見てみましょう。
◆フィリピンの語学学校の主なコース
・ESLコース …いわゆる一般英語。「読む」「書く」「聞く」「話す」の英語の4技能をバランスよく伸ばせる。発音、文法、単語強化などの科目もある。
・スピーキング重視のコース …一般英語コースの中でも「スピーキング」関連の科目を増やしたコース
・試験対策コース …TOEIC、TOEFL、IELTSなどのスコアアップを目指すコース
・ビジネス英語コース …ビジネスの場面で必要なの英語やり取りから、英語での面接対策まで内容はさまざま。
ビジネス英語やTOEICの試験対策などの特定の目的がなければ、「ESLコース(一般英語)」を選択する方がほとんどですが、最近はESLの中でも最もニーズの多い「スピーキング」を強化するコースの人気が高まっています。
一般英語を学びたい方は、英語力全体を総合的にアップされる「ESLコース」か、スピーキングに特化したコースにするかで迷う方が多いです。
なお、フィリピン留学では「スピーキング」の授業に限らず、他の科目でもスピーキングの機会が多いのが特徴です。
みなさんの中には、リーディングの授業というと中学や高校の頃の学校の授業を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、フィリピン留学の場合、リーディングの授業でもただ訳したり単語を覚えたりするだけではなく、内容について講師とディスカッションする時間があります。
ですから、「スピーキング」以外の授業でも常にアウトプットの機会が持てるのです。
1日のレッスン時間は?
フィリピン留学の特徴の1つが、レッスンを沢山受けられることです。
授業があるのは月曜~金曜日で、1日の授業数は平均で6〜8コマ取る方が多いです。また、1コマの授業時間は50分の学校が主流です。
では、そのうち「マンツーマン授業」は何コマあるのでしょうか?
マンツーマン授業の割合は、学校や選択するコースによってかなり幅がありますが、平均すると1日4コマ~6コマ程度です。
中には、1日に9コマや10コマのマンツーマン授業を受ける方もいます。
このような授業を3ヶ月から半年受け続けることで、日常会話はスムーズにできるようになる方が多いです。
また、センテンスの組み立てができるようになり、ある程度会話が続けられる、相手の言っていることがわかるようにもなります。
ただし、英語に限った話ではありませんが、言語を習得するには反復学習やボキャブラリーが豊富であることも重要なので、空き時間や放課後、休日などの学習も大切です。
学校によっては自習時間を義務としている学校もございます。そのような学校をフィリピン留学では、「(セミ)スパルタ」校と呼んでいます。
フィリピン留学の効果的な期間は?
では、フィリピン留学は、どのくらいの期間が最も効果的なのでしょうか。
フィリピン留学では1週間から留学できます。
各期間ごとにみていきましょう。
1週間
お仕事を続けながら留学するとなると、フィリピン留学の長さは1週間が限界…という方も多いです。
「たった1週間留学しても、効果がないのでは?」
と思われそうですが、事前にある程度の勉強を済ませておかれると、フィリピン留学の強みである「アウトプット」「スピーキングを磨く」という分野で、効果を感じていただけます。
また、1週間の方の場合は特に、フィリピン留学で何を勉強したいのかということを明確にしておくと良いでしょう。
「とにかくアウトプットを沢山して、スピーキングを強化したい」「ビジネス英語に特化したい」「発音を徹底して学ぶ」など、テーマを決めることで留学の質がぐっと上がります。
1ヶ月(4週間)
フィリピン留学は最短で1週間からお申し込みいただけますが、可能なら4週間以上のご留学をおすすめします。
4週間のフィリピン留学でどのくらい英語力が上がるかについては、もちろん元々の英語力にもよりますが、かなり英語が苦手な方でも、英語を聞くことに慣れたり、簡単な会話が自分で組み立てられるようになったという人が多いようです。
2〜3ヶ月(8週間~12週間)
1ヶ月である程度語の上達を感じた人の中には、2〜3ヶ月留学したかったと思っている人がかなり多いようです。
「あと4週間留学を続けられたら、きっとさらに上達できたのに…」という思いを抱えながら帰国する方を見ていると、本当に惜しい気がします。
3ヶ月間フィリピン留学をすると、リスニングやスピーキング力が上がったことが実感できる人が多く、またTOEICやTOEFLの点数も上がり、客観的に見ても英語が上達していることがわかるようになります。
1ヶ月から半年が目安となるフィリピン留学ですが、多くの経験者は2〜3ヶ月は留学したほうがいいと言っています。
半年(24週間)
半年もフィリピン留学をしていると、効果はかなり感じられるようです。
しかし、留学生の中には「まだ○か月あるから大丈夫!」という安心感から密度の濃い学習ができていなかったり、中だるみしてしまう人もいます。
3ヵ月以上の留学になると、いかにモチベーションを保ち続けていくかがカギとなります。
そのため、6か月の留学期間を2つの学校に分けて申し込み込んだり、同じ学校で6か月留学する場合でも、後半の3ヵ月はTOEIC点数保証コースにする方もいらっしゃいます。
実際は半年で申し込んだとしても、「自分には3ヵ月しかないんだ」というくらいのつもりで、常に初心を忘れずに努力を続けることが大切です。
留学したいと思った当初の目的や目標とする英語力を明確にして、そのための勉強を続けていれば、6か月後にはかなりの効果が期待できます。
フィリピン留学で失敗してしまうケースとは?
フィリピン留学は英語の習得に効果的!
しかし、人によっては期待していたほどの成果が得られなかった、失敗だったと思うこともあるようです。
では、その原因はどこにあるのでしょうか。留学を失敗した方に多い原因をご紹介します。
留学前に全然勉強しない
フィリピンへの留学に限りませんが「留学すれば話せるようになる」というような感覚で、日本での事前学習をまったくしない方がとても多くいらっしゃいます。
3か月程度の留学期間があればそれでもある程度英語力は伸びますが、留学前の勉強をまったくしていないとご本人にとっては不利になります。
そもそも単語をあまりにも知らなすぎると、留学開始からしばらくの間はリスニングもスピーキングもままならない状態ですし、「スピーキングを伸ばしたいので、文法の勉強なんて必要ない」と思っていると、フィリピン留学を始めてすぐに文法の大切さを思い知る…ということになります。
英語の習得には、地道な努力が欠かせません。
「留学しさえすれば、自然に英語がしゃべれるようになる」のではなく、自分が努力することなしに上達は叶いません。
留学前に勉強する習慣を作っていると、留学先でも頑張れます。忙しい中でもスキマ時間を見つけて、ぜひ事前に学習しましょう!
レッスンを詰め込みすぎる
「フィリピンでは、目一杯マンツーマン授業を受けるぞ!」という方は多いもの。1日10コマのマンツーマン授業がうけられる学校もあります。
また、マンツーマン授業に限らず、スパルタの英語学校では早朝クラスや夜間クラスまで、1日の授業数が11コマというコースが用意されていることも。
しかし、本当にそれで大丈夫ですか?
日本にいるうちから英語学習の習慣があり、英語を勉強する大変さを知っている「努力できる人」なら問題ありません。
あるいは、留学期間が1~2週間しかない方なら、フィリピンで沢山授業を受けて、帰国後にノートやテキストを見直しながらじっくり復習するという方法もあります。
でも、どちらにも当てはまらないのなら、コース選びの際には慎重になって下さい。
英語の勉強は地味で大変なもの。気合だけでは乗り切れないこともあります。
特に、英語ビギナーの方は、毎日の授業で学ぶことがすべて「新たに覚える必要がある事項」だらけですから、あまりにもレッスン数を多いと頭がパンクしそうになるかもしれません。
あまり無理をせずに、授業が終わったあとは予習・復習をじっくりできるようなコースを選ぶことをオススメします。
授業時間にプラスして、最低でも2時間は自習ができるコースを選びましょう。
フィリピン留学の効果を最大にするコツとは?
フィリピン留学が失敗してしまう原因をご紹介しましたが、ではフィリピン留学の効果を最大限発揮するには、どうしたらいいのでしょうか?
続いては留学が成功に繋がるために必要なことをご紹介します。
留学前に勉強しておく
「留学の効果が半減する原因」でも述べましたように、留学前から勉強しておくと断然有利です!
・最低限の単語は覚えておく
・中学レベルの文法を復習しておく
・NHKのラジオ講座で学ぶ
・リスニングで英語の音に慣れておく
など、独学で可能なことは沢山あります。
事前に勉強しておけば、入学時のレベル分けでもすこし上のレベルからスタートできますし、「独学でできないことは何か」を実感することができます。
それに何と言っても、あらかじめ英語学習の習慣をつくっておけば、留学先での連日のレッスンにも耐えられるのです。
フィリピンに行ってから「こんなことなら、日本で少しでも勉強しておけばよかった…」という後悔がなくて済みます。
特に英単語と、英語の文法を全く英会話ができない人が英語で習うのはとても非効率です。必ず事前に中学生レベルは覚えてから留学することをおすすめします。
予習復習をする
授業をたくさんとってしまって集中力が続かない、多くの授業を受けているからこそ安心してしまうという逆効果の事例も前述しました。
せっかくたくさんの授業を受けても、それを自分で理解して消化しなければ意味がありません。
そのためには、毎日の予習、復習が不可欠となります。最低でも1日に2時間程度は予習・復習をしましょう。
現地の人と話す
マンツーマンの問題点でも述べたように、フィリピンの語学学校の先生は、文法や発音が悪い英語も聞き慣れているので、ある程度の英語なら通じてしまいます。
しかし、現地の人と話すとそうもいきません。実際に話してみると、自分の英語が全く通用しないことがわかったり、新しい単語を聞く機会もあるかもしれません。
また、現地で友達を作ったりすれば、より英語を話す機会も増えるでしょう。
せっかく英語を話せる環境に行くのだから、できるだけ話し相手を作ることを意識しましょう。
フィリピン留学の効果が出た後はどうするの?
では、フィリピン留学で一定の効果を感じられた後、次のステップや覚えた英語力でどのような選択肢や英語を使う機会があるのでしょうか?
そこで続いては留学生たちのその後の選択肢について紹介します。
欧米に留学やワーホリに行く
フィリピン留学の後に、欧米圏を目指す方も沢山いらっしゃいます。
フィリピンで英語の基礎力をつけて、留学に必要なIELTS等の試験のスコアを獲得できたので次はオーストリアの大学に留学する方。
あるいは、ワーキングホリデーに行きたいけれど英語が全然できないので、まずはフィリピン留学でスピーキングができるようにしてから、本命の国に行く方などです。
フィリピン留学を最初のステップとして「2か国留学」するのは、とても効率が良い方法なのです。
海外旅行を楽しむ
「海外旅行をもっと楽しみたい」という目的で、フィリピン留学をする方も多くいらっしゃいます。
時間がたっぷりある方なら、フィリピン留学の後に世界一周旅行に挑戦するのもいいですね。
また、フィリピンで英語力に自信をつけたら、個人旅行で現地の人に話しかけたり、ちょっとしたトラブルにも対処しながら旅を楽しめるようになります。
パッケージツアーであっても、英語が話せるようになるとフリータイムがぐっと楽しくなりますよ!
英語を使う仕事に挑戦する
フィリピン留学で英語のスキルを磨き、仕事の幅を広げるのもよい方法です。
ビジネス英語を学んで英語を使う部署への異動を希望したり、TOEICのスコアアップによって転職や昇進に繋げたり・・
中にはフィリピン留学を足掛かりに、海外での企業をする方もいらっしゃいます。
フィリピンの別の学校に移る
フィリピンのネイティブスピーカーがいる学校に移る、大学に通うという選択肢もあります。
フィリピンでの生活が気に入った方は、さらに勉強を続けながらフィリピン生活を続けるのもいいですね。
例えば最初の3ヶ月は日常英会話を勉強し、後半の3ヶ月ではネイティブ講師のいる学校を選んだり、TOEFLやIELTSの試験対策コースを選ぶ方も多いです。
日本で英語学習を続ける
学生、社会人なら、すぐに帰国する人も多いです。
しかし、せっかくフィリピン留学で英語力を高めても、話さなければどんどん忘れていってしまいます。そのため、帰国後も英語の学習を続けると効果的です。
オンライン英会話を利用したり、現地でできた友達とメールや電話のやりとりをするだけでもだいぶ違います。
フィリピン留学の効果は人それぞれですが、予習復習を欠かさず努力すれば、一定の効果が得られるという意見が大半です。
目標をしっかり持って、フィリピン留学を効果的なものにしてください。
まとめ
フィリピン留学の人気の秘密・失敗するケース・効果を最大限にするために必要なことをそれぞれご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
留学に行けば必ずしも英語が話せるようになるわけではございませんが、フィリピンでの留学は英語力アップに効果がある留学先です。
フィリピン留学を検討中の方は本記事を参考に、事前学習をしっかりとして留学を成功させましょう!